【レビュー】『どうせそろそろ死ぬんだし』香坂 鮪

――命の終わりを前にした人々の集いで起きる不穏な謎

2025年に宝島社から刊行された香坂鮪さんの『どうせそろそろ死ぬんだし』。
このミス文庫グランプリを受賞した作品です。
タイトルからしてインパクト大ですが、中身はさらに衝撃。舞台は“余命宣告を受けた人々”が集まる交流会。そこで起きる不審死をめぐり、探偵と助手が挑むのは、読者を翻弄する叙述トリック満載の物語です。ぺんぎんも読みながら「え、これも仕掛けだったの!?」と何度も驚かされました。


あらすじ(ネタバレなし)

探偵・七隈昴と助手の薬院律が招かれたのは、山奥の別荘で開かれる特別な交流会。そこに集まったのは、みな余命宣告を受けた人たち。
静かな夜を過ごした翌朝、参加者のひとりが亡くなってしまいます。重病ゆえの自然死なのか、それとも殺人なのか――? 七隈と律は真相を探るものの、参加者たちの反応はどこか要領を得ず、不穏さは募っていきます。


読んだ感想

この作品、感想を言うとすぐネタバレになってしまうほど仕掛けが緻密なんです。冒頭から伏線がびっしり張られていて、中盤からの巻き返しは異様なスピード感。
作者が読者に仕掛けた罠に気づく快感、一つ一つの描写がミスリードになっている驚き。「2周目」に答え合わせをしながら読むのも楽しいかも!?

ただし、個人的にはちょっと好みが分かれるかも。視点の入れ替えや“語られなかったこと”の後出し感は、人によっては「キャラが舞台装置っぽい」「ご都合」と感じるかもしれません。ぺんぎん的には「テクニックはすごいけどNot for me」でした。><、


作品の特徴

  • 現代を舞台にした半クローズドサークル
    スマホや車がある時代に、余命宣告を受けた人々だけを集める設定は新鮮。

  • 叙述トリックの醍醐味
    語り手を信用できないことで生まれるミスリードが炸裂。

  • 読みやすさ
    文章はさらっとしていてキャラもわかりやすく、初心者でも読みやすい。ただし本格派のマニアには「既視感あり」と映るかも。


こんな人におすすめ

  • ミステリ初心者、ライト層

  • 「読者を裏切る快感」を味わいたい人

  • 叙述トリックが好きな人


AudibleとKindle Unlimitedで楽しむ

🎧 Audible
朗読は中性的な女性声優さん。叙述トリックを“声の演じ分け”でバラしてしまうのでは?と心配しましたが、そこは絶妙な塩梅。安心して聴けます。通勤・通学中に“ながら”で聴いて驚きを味わうのもおすすめです。

📚 Kindle Unlimited
本作は残念ながら読み放題対象外。でも電子書籍でも紙でもサラサラ読めるので、好みのスタイルでどうぞ。


まとめ

『どうせそろそろ死ぬんだし』は、余命を前にした人間たちを舞台に、緻密な仕掛けで読者を翻弄する叙述ミステリ。驚きの連続で、読後はすぐに2周目に行きたくなる作品です。
「耳で聴く」か「目で読む」か。どちらでも楽しめますが、ぺんぎん的にはAudibleでの体験も推したい!無料体験を活用して、まずは聴いてみてください。

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